急増する日雇いバイト

日雇いバイトを希望する場合は、派遣会社に登録して基本的な説明を受けると、自分が働きたい時に日雇いバイトを紹介してもらうことができます。

まず翌日の日雇いバイトの仕事があるかどうかをあらかじめ電話やメールなどで確認して、仕事があるならば当日に集合場所の現場に直接行きます。現場に行く人員の点呼などが、そこで管理されるのです。この集合場所に予定人員が集まらないと、人数合わせの為に他の日雇いバイトの登録者に電話をかけたりして人を集める事もあります。

単純労働での派遣や、日雇いバイトなどのスポット派遣は、労働者派遣法が1986年に施行され、99年に派遣法大改正があったことにより、それを認める規制緩和が導入されました。それが、現在問題になっている日雇い派遣、日雇いバイトが広がる背景となっています。

労働者保護という点では、日本の労働者派遣制度はなんと世界最低水準なのです。諸外国の労働者保護法を見習うべきという声も最近ようやく上がってくるようになりました。このような現状が急増している背景には、本当に日雇いで満足している人はほぼいないといえるでしょう。

次の仕事が決まるまでのつなぎのつもりが正社員になかなかなれず、不本意にも日雇いバイトを続けているという人はいるはずです。理由により親元を離れた若年層や、度重なる不安定な雇用により家賃を払えずにアパートを退去させられた人もいるでしょう。このような厳しい現状のもと、やむを得ず日雇いバイトをしている人も決して少ないのです。

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日雇いバイトの問題点

日雇いバイトは賃金が安く、賞与が出ない場合が多く、仕事の内容が正社員と同じであっても、低賃金で雇用されるケースがほとんどなため、今日雇いバイトの問題点が指摘されています。昇給などほとんどなく、退職金も払われないケースが多く、その雇用形態も短期契約ばかりの日雇いバイトは、将来への明るい展望など臨めることはほとんどないのです。

日雇いバイトは、正社員では当たり前の各種保険にはも加入されず、交通費さえ充分に支給されない場合がほとんどで、その労働環境は劣悪なものといわざるを得ません。一般的に日雇いバイトは決まった企業と期間契約を結んでいるという訳でもありません。この状況は毎日仕事を得られるというわけでもなく、生活保障の手段が一切無いなど、一般のパート・アルバイト労働者以上に不安定なものなのです。正社員に比べ、景気動向による雇用の影響を受けやすいことも日雇いバイトの問題になっています。

日雇いバイトをしている人の多くは収入と将来性が不十分です。そのせいで結婚を諦めてしまう人も決して少なくなく、孤独になるなど精神的には安定しない人も多いようです。

日雇いバイトをしている人の年代は幅広く、学生もいれば30〜40代の男性も多いようです。不慣れな作業をする場合も多いので、ケガを負ってしまうという作業中の事故も多くなっています。時間あたりの賃金が安く、雇用側が社会保険を払わないことも多いのです。そのため人件費を節減しやすく、社員としての経費は抑えられるというメリットがあるため、日雇いバイトがどんどん増える傾向があると思われます。


日雇いバイトとネットカフェ難民

ネットカフェ難民と日雇いアルバイトは決して無関係ではないようです。今まで過ごしてきたアパートや実家をそれぞれの事情や家賃滞納などで退去し、その後24時間営業の漫画喫茶やネットカフェで生活している人たちがいるのです。日中は日雇いアルバイトに行き、夜はネットカフェで生活をしている若年層が俗にいうネットカフェ難民なのです。

ネットカフェ難民は一般的に働く意思を持たない路上生活者とは対照的にそのほとんどの人が働く意思を持っています。2007年時点で推計されるネットカフェ難民の人数は5400人と発表されています。驚くことに女性が4割もいるようです。またネットカフェ難民は50歳代から30歳代といった幅広い年齢層にわたっています。

非正規雇用がネットカフェ難民の雇用形態の中心になります。家賃・光熱費など数万円のまとまったお金が収入として定期的に入ることがないのがこの日雇い派遣です。毎日仕事があるとは限らない上に、日払いの家賃がその日暮らしを維持することに使われるのが日雇いのアルバイトなのです。

ナイトパックで深夜の滞在が安価なネットカフェで店内にあるシャワーを使って、最低限の生活を維持することで精一杯なのがネットカフェ難民なのです。住所を持っていないネットカフェ難民は口座を開設することができません。月々まとまった給与が捻出できないので、必然的にその日暮らしとなり、そのため社会的に不都合な部分があまりにも多すぎることになります。


日雇いバイトの職種

日雇いバイトの職種は、作業系では倉庫内作業では仕分け、荷物搬入・搬出、梱包、積み下ろし、製本補助、移転、検品、ピッキング、ラベル貼り、製造ライン作業、PC設置、イベント設営、建設現場などです。事務系の日雇いアルバイトもあります。データ入力やファイリング、テレマーケティングなどです。

アルバイト求人情報サイトをインターネットで見つけることができます。検索サイトなどで、「アルバイト情報」「日雇い」などの単語で検索するとすぐに出てくるでしょう。雑誌と違ってスペース制限がインターネット上にはありません。ですからより詳しい日雇いバイトの情報を得ることができるでしょう。

日雇いバイトの仕事は、まず応募先である派遣会社の登録会へ出向き、説明会で説明を聞き、問題がなければそのまま日雇いバイトのスタッフ登録をします。それから仕事の紹介を派遣会社からしてもらうので、自分で働きたい職種のアルバイトを選びましょう。

仕事の前日の夜には会社から確認の電話が入ります。出勤の電話をアルバイト当日の朝にも派遣会社に入れます。日雇いアルバイトの派遣先で決められた集合場所に行き、仕事をしましょう。派遣先の担当者にサインと就業証明書を仕事の終了後に必ずもらいましょう。

日雇いバイトのアルバイト代は、サインをもらったその就業証明書を持参して派遣会社に行き受け取る仕組みです。日雇いバイトは、派遣会社によって若干違いがあるかもしれませんが、大体このような流れになっています。不慣れな環境で日雇いアルバイトの仕事をすることはとても大変かもしれません。すべてが当日作業になるからです。


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